【日本最古】ドムドムハンバーガーの歴史と思い出、これからのドムドム

今の30代後半から50代前半の方が初めて口にしたハンバーガーはドムドムハンバーガーという方は多いのではないでしょうか。筆者も同じくダイエーのフードコートにあったドムドムハンバーガーが、初めてのハンバーガーでした。

思い出は美化されると言いますが、ドムドムに関しては美化ではなく本当に美味しいハンバーガーチェーン店です。特にポテトに関しては、チェーン店で1番美味しいと個人的に考えています。

今回はドムドムハンバーガーの歴史と今をお話していきましょう。

ダイエーの子会社としてスタートしたドムドムハンバーガー
ドムドムといえばお好み焼きバーガー
揺れるドムドム、2017年レンブラントホールディングス傘下に
ドムドムとこれからも思い出を作りたい

ダイエーの子会社としてスタートしたドムドムハンバーガー

ドムドムハンバーガーは昭和45年（1970）5月12日にダイエー原町田店に産声を上げました。マクドナルドが日本初上陸したのが昭和46年（1971）7月20日ですから、1年以上前にドムドムは登場しているのです。この点から純国産ハンバーガーチェーン店の祖は、ドムドムハンバーガーといえるでしょう。

マクドナルドは開店時に高級路線を取っていましたが、一方ドムドムはダイエーを中心にスーパーマーケットのフードコートに多く出店。それもそのはず、ドムドムはダイエーの子会社だったのです。

ドムドムの店名もダイエーの企業理念「安い品をどんどん安く」から、最初は「ドンドン」を予定していたとこのこと。ですが、「ドンドン」は既に商標登録してあったため「ドムドム」になったようです。個人的には「ドンドン」より「ドムドム」の方が軽やかに弾む印象を受け、良い名前だと思っています。

当初、ダイエーは米マクドナルド社と日本合弁会社を設立しようとしていたのですが、合意に至らず。そこで純国産のハンバーガーチェーン店を作ろうと取引のある食品会社等と研究を重ね、ドムドムハンバーガーが誕生しました。

ドムドムといえばお好み焼きバーガー

画像提供：（株）レンブラントホールディングス　https://rembrandt-holdings.co.jp/
画像加工：藤川陽子

ドムドムといって思い浮かぶのは、お好み焼きバーガーではないでしょうか。ビックドムも美味しいですが、インパクトの点からいうとお好み焼きバーガーには敵いません。純国産ハンバーガーチェーン店だからこそ、日本人の好みに即しつつも奇抜な商品開発ができたのもドムドムです。現存している記録では平成5年（1993）1月に初登場したとあります。

残念ながら関西人が狂喜乱舞する炭水化物×炭水化物のお好み焼きバーガーは、平成11年（1999）に販売停止になっていました。が、平成28年（2017）に再販スタート。全国のドムドムファンが大喜びしました。筆者もその1人です。

正直なところ、あの頃のお好み焼きバーガーとは味が違います。あの頃よりチープ感が足りないような気がしますが、新生お好み焼きバーガーもちょっと高級な味がして個人的には気に入っています。

お好み焼きソースとキャベツのシャキシャキ、なんといっても卵焼きの存在感が美味しいですよね。

揺れるドムドム、2017年レンブラントホールディングス傘下に

お好み焼きバーガーが販売中止になっていたのには理由があります。お好み焼きバーガーが販売中止になった平成11年に大規模な経営改革を実行。大規模店では直営という形ではなく支配人制度になり、その支配人が各ショップを管理する形になりました。この時に多くのメニューが削減されています。

運営会社も幾度も変わっています。最初は（株）ダイエー、続いて（株）ドムドム、（株）ウェンコ・ジャパン、（株）オレンジフードコート、平成28年（2017）からは（株）ドムドムフードサービスが運営会社です。（株）ドムドムフードサービスはホテル事業を数多く手掛ける（株）レンブラントホールディングスの子会社になります。

このような状況になったのは、日本の景気が大きく関係しています。バブルが弾け不動産価値が落下、親会社であったダイエーも大幅に減収に。ドムドムの入っていたダイエーの閉店が相次ぎます。こうなるとドムドムも閉店せざるを得ません。

ダイエーがイオングループ傘下になってからは、新店舗の出店はゼロ。そもそも、イオングループはロッテリアとの結びつきが強くドムドムが参入する隙間はありません。時代に翻弄されたドムドムは一時期400店舗ほどあったのが、現在ではフランチャイズ店を入れて31店舗まで減少しています。