【USA】ハンバーガーの起源はアメリカ!では、いつどの街で生まれた?

ハンバーガーの知識

ハンバーガーはアメリカ生まれだというのは、皆さんよくご存じのことでしょう。

でも、いつどこの街で誕生したのかを知っている人は多くありません。

それもそのはず。実はよく分かっていないのです。

いくつかの街が「我こそがハンバーガー発祥の地」と名乗りをあげていますが、いずれも決定打がありません。

今回は、ハンバーガー発祥の謎を一緒に解明していきましょう。

公式に「ハンバーガー」という名称が確認されるのは1904年

ハンバーガーという名称が公式に確認される最古のものは、1904年にミズーリ州で開催されたセントルイス万国博覧会です。

今と変わらず、丸いパンでひき肉を使ったハンバーグステーキを挟んだものだったそうです。

この事実を踏まえると、20世紀初頭にはハンバーガーと呼ばれる料理は存在していたと考えられます。こう想定するには、理由があります。

ハンバーガーという名称が、独創的だからです。


もし、これが新しい料理であるならもっと説明的になるでしょう。

例えば、ハンバーガーはハンバーグステーキをパンで挟んでいますから、「ミートサンド」や「ハンバーグステーキサンドイッチ」などと呼ばれていてもおかしくありません。

これなら、名称を読んだだけでどのような料理か想像がつきます。

ですが、1904年の時点で「ハンバーガー」と独創的な名称で呼ばれていたのです。この事実はとても大きなものです。

この名称を目にしただけで、多くの人がどのような料理か想像がつくということを意味しているのですから。

発祥の地の候補はコネチカット州とウィスコンシン州

1904年には既にハンバーガーは一般的であったと思われます。

では、どこでハンバーガーは誕生したのでしょうか。実は、この答えはまだ出ていません。

ですが、候補地は2か所あります。コネチカット州とウィスコンシン州です。


コネチカット州の方は、ニューヘイブンという食堂です。1900年に急いでいるお客さん用にパンでハンバーグステーキを挟んだものが出されたというのが最初だと言われています。

日本でも同じような発想の料理はいくつかあります。

例えば天丼。こちらも急いでいるお客さん用に考案されたものです。

人間はどこにいても、同じような発想をするのが面白いですね。


もう一つのウィスコンシン州は、チャーリー・ナグリーンという少年の屋台です。1885年にウィスコンシン州シーモアで開催された「カントリー・フェア」で販売されたといわれています。

最初、チャーリー少年はミートボールを売っていたのですが、立ったままは食べにくいとお客さんに不評でした。そこで、立ったままでも食べやすいようにミートボールをパンに挟んで出したところ大ヒット。

こちらも日本で同じような発想の料理があります。鉄火巻きです。

寿司やおにぎりだと手が汚れてしまいますが、海苔で巻くとその心配がありません。

ちょっと不便を解消しようとすると、新しい料理が生まれるのでしょう。


あなたは、どちらが発祥の地だと感じましたか?

ハンバーグの名称の起源はドイツ?それともアメリカ?

ハンバーガーのパテのハンバーグステーキはひき肉を丸めて焼く調理方法です。これはドイツのハンブルグで始まったといわれています。

これが海を渡りアメリカに到着した時に、ハンブルグスタイルのステーキという意味でハンブルグの英語読み「ハンバーグステーキ」と呼ばれるようになりました。

この説が一般的ですが、近年になってニューヨーク州エリー郡ハンバーグ村が異を唱え始めました。ハンバーグ村こそがハンバーグの名称の由来になったと主張しているのです。

エリー郡はドイツからの移民が多く、地名にもドイツ由来のものが多い地域です。これらを鑑みると、ハンバーグを広めた地域である可能性はあります。

ただ、公式の記録がないのです。

状況証拠だけでは、なかなか発祥の地とは言い難いものがあります。


ただ、村おこしの一環で行うには良いのではないでしょうか。

日本でも肉じゃが発祥の地が複数あり、それで町おこしを行っていますよね。広島県呉市と京都府舞鶴市が有名です。

論争があると多くの人に興味を持ってもらいやすくなり、町に注目が集まります。これが大きな経済効果をもたらすのです。

ハンバーグ村も頑張って起源を主張し、がんがん村おこしをしてもらいたいものです。

謎が多いからこそ面白いハンバーガー

ハンバーガーは19世紀後半にアメリカの東部で生まれた料理であろうと考えられます。

サンフランシスコ州などがある西部ではないようです。

公式記録に残る最古のものがあるミズーリ州も発祥の地と名乗りを上げている2つの州も、ハンバーグの名称の起源を主張するハンバーグ村も東部にあります。

もちろん、アメリカは広いですから東部といっても飛行機距離です。ですが、西部にはないという点を考えると、共通点が見えきます。

東部はヨーロッパに近く、工業地帯で労働者の多い地域です。

手軽さが求められる地域といえるでしょう。

ですが、やはり決定的なことは分かりません。

このように分からないことが多いからこそ、人々の興味を引き付け離さないのがハンバーガーなのかも知れません。

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